如意輪寺は、奈良時代の天平元年（729年）に、僧の行基によって開創されたと伝えられる小郡市最古の寺院です。江戸時代初期には一度衰退しましたが、久留米藩主・有馬忠頼によって再興されました。長い歴史を持ち、地域の文化に深く根ざした寺院です。

この寺院の本尊である「如意輪観音立像」は、日本では非常に珍しい立像形式の如意輪観音です。一般的には座像が多い中、立像の存在は特筆すべきものとされ、日本で寺院に安置されている唯一の例です。この立像は平安時代後期の作と考えられ、福岡県指定の文化財にも認定されています。

如意輪寺は「かえる寺」の愛称で親しまれています。その由来は、住職が中国旅行で購入したカエルの置物に始まります。現在では、境内に約10,000体ものカエルの置物やオブジェが展示され、訪れる人々を楽しませています。「無事カエル」「元気がカエル」「お金がカエル」など、カエルは縁起物としても人気があり、多くの参拝者に親しまれています。

• 正式名称: 清影山 如意輪寺（せいえいざん にょいりんじ）
• 所在地: 〒838-0105 福岡県小郡市横隈1729
• 宗派: 真言宗御室派
• 開創年: 729年（天平元年）
• 本尊: 如意輪観音立像（福岡県指定文化財）
• 電話番号: 0942-75-5294
• 拝観時間: 9:00～17:00
• 定休日: なし
• 駐車場: 30台
• アクセス: 西鉄天神大牟田線 三沢駅から徒歩約15分