福岡の焼鳥店 戦国大名の名前が多い理由は?
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焼鳥店の数が日本一の福岡県です。
中でも福岡の焼鳥店はやたらと戦国大名の名前が多いと感じている方は多いのではないでしょうか?
今回はその疑問を掘り下げて行きましょう。
そもそも福岡県は鳥文化の街
焼鳥店の数が日本一なことはお伝えした通りですが、そもそも福岡県は、なにかにつけて鳥文化が根付いています。
かつては大分県が鶏肉の消費量日本一でしたが今では鶏肉の購入量日本一は福岡県です。
さらに鶏肉への支出金額も日本一なのです。
その歴史は意外と古く、福岡県の鶏肉文化は江戸時代には既に確立されていました。
福岡藩主に付いた黒田家により養鶏業が各農村に勧められたのが始まりと言われています。
(戦国大名黒田氏の影響ということならば、中津の唐揚に代表される様に大分県にも鳥文化が根付いたことに納得がいきますね!?)
そして今回のテーマ“焼鳥”に関して言えば、正に戦国時代にはその文献により焼鶏文化があったことが証明されています。
福岡の焼鳥の歴史とは
近年の形で提供される様になった焼鳥の始まりですが、諸説ある中でも最も知られているのが、昭和24年に屋台で提供していたモノだと言われています。
その屋台の名称は“藤よし”。
そうです、福岡市のみなさんならきっとご存知、西中洲の名店“藤よし”です。
そして、昭和36年になって屋台から店舗に営業を移したとのことです。
豚バラやホルモンなどの内臓系を提供する福岡式焼鳥は、屋台時代の“藤よし”から始まっていたのです。
さて、今回のテーマである戦国武将名の焼鳥店の歴史はどうでしょう?
時系列でみて見ると、昭和36年「屋台 信長」、昭和37年「戦国焼鳥 家康」、昭和39年「信長本家」、昭和43年「天神信長」の順番で開業していることがわかります。
福岡に戦国武将名の焼鳥店が多い予想外の理由とは
それでは次に戦国武将名の焼鳥店開業の経緯を掘り下げて行きましょう。
先ずは一番歴史の古い「屋台 信長」の開業に至る経緯は、とある6兄弟に関係します。
昭和36年のある日、6兄弟の四男が仕事を探していた所、スナック等を経営していた三男の「焼鳥屋でもしてみんか?」という言葉がきっかけとなり開業したそうです。
ちなみにその際、飲食店で勤務経験のあった五男も、その焼鳥屋を手伝う事になりました。
気になる店名の由来は、当時テレビドラマで流行っていた織田信長にあやかり、兄弟で力を合わせて、福岡で天下を取ろうじゃないかと云うところから来ているようです。
そして、「屋台 信長」はスタートした訳ですが、これが当たりました。
その繁盛ぶりに焼鳥店開業をアドバイスした三男が「俺も焼鳥屋をする」という事になったようです。
そしてその三男のお店はというと、「戦国焼鳥 家康」です。
さらには、五男もその後独立、それが「信長本家」です。
それから、六男も出てきますよ。
六男が開業した焼鳥屋は、「天神信長」です。
さらに、話はそれだけに終わりません。
初登場の長男は熊本で焼鳥店を、二男は「元祖 信長」をそれぞれ開業しました。
ここに、焼鳥6兄弟の完成です。
その後、熊本に開業した長男を除いた5兄弟は、福岡で30軒以上の焼鳥屋を展開していたそうです。
しかしながら、それぐらい店舗が増えてくると新店舗の立地を巡って兄弟で争わなければならないような状況に至ってしまったようです。
まさに焼鳥戦国時代に突入した訳ですね。
その結果、現在残っている店舗は信長本家と天神信長、そして「戦国焼鳥 家康」です。
いずれも創業者は引退して後継者に譲っているようですが、「戦国焼鳥 家康」などは今でも11店舗も運営しており、その存在感は抜群です。
福岡焼鳥の歴史は“藤よし”によって幕が開きましたが、ここまでに福岡と言えば焼鳥と言われるまでに至った功績はその6兄弟にあることは間違いない事実でしょうね。
こぼれ話 博多焼鳥の新定番“とりかわ”。は全国区に。
大人気の“とりかわ”は博多の新定番と言って間違いないでしょうね。
今では県外のお客さんなどからも、「あのとりかわが食べたい!」とリクエストされる事も少なくありません。
その独特の“とりかわ”ですが、発祥はみなさんご存知「権兵衛館」です。
とり皮嫌いの愛娘の為に考案したという話はもはや有名ですね。
「権兵衛館」も日々繁盛している様子ですが、この「権兵衛館」で修行後独立した「博多とりかわ大臣」や「かわや」も予約困難なほどの賑わいを見せています。
お客はみんな“とりかわ”20本や30本と注文しますが、東京に進出した「かわや」では人気がありすぎてお一人様5本までと制限することもあるとか・・・。
そんなことじゃ、ストレス溜まるだけでしょう、みなさん、福岡に食べて来なさいよ!
福岡でも、全国でも“このとりかわ”のお店が増殖中なんです。
「権兵衛館」からの独立したお店には触れましたが、その「博多とりかわ大臣」からも既に8人、「かわや」からも3人ほどが独立して店舗を開業しているようです。
福岡に来れば好きなだけ名物“とりかわ”が頂けること間違いなしですよ。
ちなみに私もこの“とりかわ”は大好きです。
が、一番のオススメの焼鳥店はどこかと言われれば「ちびっこ大将」か「益子」を紹介しています。
「益子」は東京スタイルとも呼ばれる焼鳥店ですね。
大人気の「大手門 鳥次」なんかも確か益子で修行された方ですよね・・。
福岡にはモツ鍋や水炊きの名店以上に焼鳥の名店がしのぎを削っていますよ。
みなさん、おいしい焼鳥が食べたいなら福岡に着んしゃい。
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